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2013/06/27

植物を信じる人達

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島林 裕樹 Yuki Shimabayashi

URBAN RESEARCH KYOTOギャラリーフロア担当

アーバンリサーチコンセプトショップであるURBAN RESEARCH KYOTOではアートやカルチャーを提案するギャラリーフロアをB1フロアに設け、様々な分野で活躍する人や商品を提案するエキシビションを開催。

そら植物園 2013.3.18-4.7
アーバンリサーチKYOTOギャラリーフロア

→「そら植物園 in URBAN RESEARCH KYOTO」開催  
そら植物園…幕末から140年続く、植物卸屋「花宇」の5代目、西畠清順氏が園長を務める 「そら植物園」とは、ひとの心に植物を植える「活動名」です。 そら植物園 web site: http://from-sora.com/  
コンクリートで固められたギャラリーフロアは重厚感があり、物の価値を引き立たせてくれることもある。 ただ、今回は外壁にも負けない活き活きした商品が並ぼうとしていた。  
3月18日より、兵庫県の花と植木の卸問屋が手がける「そら植物園」によるエキシビションがはじまった。 そら植物園の専用車によって大切に運ばれてきた植物たち。  
まずひとつひとつ大切に店内に並べていく作業に入る。 個性を持った植物たちが並んでいく。 背の高いものから低いもの、土のいらない植物や寒さに弱いもの強いもの。 一気にコンクリートの面積は失われ緑緑しいフロアが出来あがっていく。
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奇妙な形をした植物”コウモリラン”

一際目立っていたのが、壁にぶら下がっている奇妙な形をした植物。
こちらはコウモリランという名前の植物で、
ものに着生する特質をもつ珍しい植物のようだ。
愛らしいそのフォルムに魅了され手が止まってしまうこともよくあった。

 

B1Fギャラリーフロアで植物を並べていく作業をしていたと同時に、1F店外ウインドウでは、これはまたすごい事になっていた。

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先ほど壁に吊っていたものの何十倍もあるコウモリランが、長年ずっとここを守っていた主のようにウインドウ内に浮遊していたのだ。

 

知らない植物を次々と並べていく作業は驚きや発見が多く、これらは全て生きていると思うと同じ種類のものでも個性を探してしまう。

 

それはもう、全然作業が捗らない。

 

次々と見たことが無い植物がフロアを埋め尽くしてきた。
それぞれの植物が否応なしにアピールしてくるそのフロアはすごいインパクトだ。

呼吸しているのであろうフロアの空気は浄化されその場にいる人々を癒してくれた。
そして「そら植物園」が京都にやってきた。

 

開園とともに、植物を愛している方々が集まった。
見たことが無い姿形の植物を見て、自然と笑顔が出てしまう人からついつい触ってしまう人、写真を撮る人。
1Fの洋服屋から階段を降りると全くの別空間。
その場でしか味わえない空気もそこにはあり、確かに植物は生きていた。

「そら植物園」代表プラントハンター西畠清順氏が来店

3月30日、「そら植物園」の代表を務める、プラントハンター西畠清順氏にご来店頂き、
お客様と触れ合う時間を作って頂いた。
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西畠清順

1980年生まれ。明治元年より150年続く、花と植木の卸問屋「株式会社 花宇」の5代目。
日本全国・世界数十カ国を旅し、収集・生産している植物は数千種類。日々集める植物素材で、国内はもとより海外からのプロジェクトも含め年間2,000件を超える案件に応えている。
2012年1月、ひとの心に植物を植える活動“そら植物園”をスタート。コンサルティング事務所を構え、様々な企業・団体・個人と植物を使ったプロジェクトを多数進行中。著書『プラントハンター 命を懸けて花を追う』(徳間書店)。

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清順氏の呼吸は独特だ。
一見マイペースに見えるが、それは違うように私は感じた。
植物達と共に呼吸し、対話しているように見えた。
物として見ているのではなく者として見る。

 

だから、ときには植物に厳しく、決して過保護に世話はしない。
植物の枯れてしまう原因の約9割は水の与えすぎらしい。
植物のことを大切に思うからこそ時には厳しく、
そして最大の愛情を注ぎこむ。
植物を信じているからこそ成し得ることだろう。

 

不思議と清順氏と対面すると、すぐにそこまで感じてしまう。やっぱりそれは人柄から滲み出ているからだろう。
そしてその想いは、植物達にまで伝わっているだろう。

植物を信じたからこそ感じられた植物からの言葉
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短い期間ではあったが、老若男女問わずそら植物園を多くの方に堪能頂けたと思う。 そら植物園のファンである方、偶然入って来て頂いた方、ウインドウのインパクトあるコウモリランに魅了され吸い込まれるように入ってきた方、全ての方が植物の持つパワーを感じたのではないだろうか。  
私事ですが期間中植物のお世話をさせていただき会期終了の撤収日には涙目になるほど寂しかった。 体調の悪くなってしまった植物を「どうやって元気にさせてあげよう。」とか、「この植物はまだまだ水はいらないな。」とか独り言も多かったかもしれない。  
水を上げるときには、植物の笑顔まで見えたものだ。 最大の愛情を注ぎこんでいたからこそ、一瞬でも植物の気持ちがわかったこともあった。  
植物を信じ、愛する事により人間と植物との垣根を取り払うことができるのかもしれない。 少なくとも、清順氏には垣根というものは微塵も感じなかった。  
この気持ちが人対植物に限らず、人が何かと共存する上で、最も大切な事なのかもしれない。 それは、植物を信じたからこそ感じられた植物からの言葉。 そんなことを感じた、今回のエキシビションだった。

p.s.今回どうしても手放すことが出来ず購入した植物
(アグラオネマ カーティシー)

 

これは映画『レオン』でも登場した植物で俳優ジャン・レノが大切に世話をしている姿が印象的だった。

 

当時こそ意識して見ていなかったが、今ではレオン(ジャン・レノ)の気持ちが少しわかるような気がする。

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